高分子ナノファイバーって?

ポリマー(高分子化合物)から作られたナノスケールの繊維のことを指します。

これらのナノファイバーは、非常に細い直径(通常は数十ナノメートルから数百ナノメートル)を持ち、その構造や性質は高分子材料の種類や製造方法によって異なります。

高分子ナノファイバーは、特有の機械的、物理的、化学的特性を持ち、幅広い応用が可能です。

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ナノファイバーの特徴・可能性

ナノファイバーはその細さにより、以下のような特性を持ちます。

高い比表面積:ナノファイバーは非常に細いため、単位重量あたりの表面積が非常に大きいです。
これにより、化学反応や吸着などの表面現象が強化されます。

優れた機械的強度:細いにもかかわらず、ナノファイバーは高い強度を持つ場合が多く、特に引っ張り強度に優れています。

高い透過性とフィルタリング性能:ナノファイバーで作られた膜やシートは、細かい粒子を効果的にフィルタリングする能力があります。
これにより、エアフィルターなどに利用されます。

軽量で柔軟:ナノファイバーは軽量で柔軟性があり、衣料品や医療用マテリアル、電気機器の部品など、様々な用途に適用できます。

ナノファイバーの製造方法

これまでの方法から、量産装置で簡単かつ大量に製造できることを説明。
量産装置の凄さを知ってもらう狙い

ナノファイバーの製造にはいくつかの方法がありますが、ナノファイバーの製造にはいくつかの方法がありますが、弊社装置ではメルトブロー法を用いています。

  • メルトブロー法:熱で溶かした樹脂(プラスチック)を微細な繊維にして布状にする製造方法です。簡単に言うと、熱で溶かしたプラスチックを細かい穴から吹き出し、空気の力で細い繊維状にし、それを布のように積み重ねて薄いシートを作る技術です。
    従来は500nm以下での紡糸は難しいと言われていましたが、世界で唯一、弊社のナノファイバー紡糸量産装置はこの方法での紡糸を実現しています

ナノファイバーの具体的な活用例

ナノファイバーは、その特性を活かして様々な分野で利用されています。

  1. フィルター材料:ナノファイバーの細かい構造は、空気中の微粒子や細菌、ウイルスを捕捉する能力が高いため、マスクやエアフィルターなどに利用されています。
  2. 医療分野:ナノファイバーは、人工血管や創傷治療用の素材としても注目されています。特に、細胞がナノファイバーの表面で増殖しやすいことから、再生医療にも利用されています。
  3. エネルギー分野:ナノファイバーはバッテリーや燃料電池の電極材料としても利用され、エネルギー密度の向上や充放電特性の改善に貢献しています。
  4. テキスタイル:ナノファイバーを利用した繊維は、軽量で通気性が良く、撥水性や防汚性も向上するため、機能性衣料品や特殊な防護服に応用されています。

具体的な活用例

1. 吸油材

・油の吸着力が著しく高く、自重の50倍以上を吸着する(第三社機関による試験分析証明書)。
 河川、沿岸などに流出した油の回収浄化や工業用の油水分離槽など油の回収処理に優れ、回収後に廃棄処分に負荷をかけず、油化原料・助燃材としてもリサイクルすることができる。
 マシンオイルなど、機械装置からの漏洩防止剤として、また、オイルミストの発生防止対策でも有効活用できる。
・複合施設(空港・スーパーマーケット・フードコート・中華街などの飲食店舗)における排水溝、グリストラップ、下水槽でのBOD、ノルマルヘキサン対策用処理材としての活用による浄化機能は極めて評価が高い。
 今後、環境を圧迫する公害対策の新素材として注目されている。
・吸油材としてのナノファイバーは、ポリマーの撥水性を最大限に応用し、自重の50倍程の油を吸着保持でき、水は吸わず、油だけを回収できる環境抑制(BOD・ノルマルヘキサンなど)性能を顕著に発揮します。
 吸着回収した油は、廃棄処分せずリユース・リサイクル・油化等に再生できます。
 水分を含まず油だけを吸着しているので助燃燃料としても利活用でき、廃棄物としても可燃物として取り扱えることで作業効率も改善します。

2. 吸音材

吸音材に求められている素材としてナノファイバーの特性を検証した結果、下のグラフに示すような性能が示されます。
ナノファイバーの持つ比表面積と空隙率においては比類なく優れております。
さらに遮音性を求める場合には反射反響の性能を加えた素材との複合・組み合わせが重要なキーワードです。

3. 断熱材

・ナノファイバー繊維の持つ比表面積は膨大で、空気層を蓄え、暖・冷の熱を遮断する。
・既存の断熱材よりも高断熱かつ軽量な素材として多岐にわたる分野での応用が期待できる。

4. 保温材

・羽毛よりも保温効果に優れて、軽量で、尚且つ安価であることで市場性は有望である。
・寝具・衣料(防寒)、アパレル商品、スポーツウエア・家電・雑貨など幅広い商品開発が見込まれる。
・特殊な保温・保冷システムにおいても検討中。
・既存の保温材との組み合わせによる製品も開発中。

5. アグリ資材

・親水性の育苗マット・潅水マット・緑化材などに応用すれば農業製品として生産性向上とコスト削減が図れる。
 土壌の改善、緑地の拡張などを計画して、安定した生産管理を実現する。
・生分解性のポリ乳酸(PLA)製品は、土壌に還元され、環境に優しい循環型の新素材として有望視されている。

6. 濾過材

・親水性の育苗マット・潅水マット・緑化材などに応用すれば農業製品として生産性向上とコスト削減が図れる。
 土壌の改善、緑地の拡張などを計画して、安定した生産管理を実現する。
・生分解性のポリ乳酸(PLA)製品は、土壌に還元され、環境に優しい循環型の新素材として有望視されている。

7. 医療用『新素材』(仮称:ナノセラシート)

・ナノファイバー(原料:PP)に特殊加工した天然セラミックを配合した特殊機能商品
・比表面積が圧倒的に優れているナノファイバーに含有した特殊加工天然セラミックの特性が相乗効果となり、特殊加工天然セラミックが放つ「育成光線=遠赤外線」が体内の水分(細胞内、血液など)に微振動を与え、活性化を促し、抗酸化作用も有効にはたらき、高齢者や医療患者さん、疲労、体調不調時の改善など、ベットシートや掛布団などの多様な形態で活用して頂く商品です。

・このファイバーを液中に添加したところ、東京都の水道水で酸化還元電位計測の結果、619→193まで下がった

ナノファイバーは、その特性を活かして様々な分野で利用されています。

  1. フィルター材料:ナノファイバーの細かい構造は、空気中の微粒子や細菌、ウイルスを捕捉する能力が高いため、マスクやエアフィルターなどに利用されています。
  2. 医療分野:ナノファイバーは、人工血管や創傷治療用の素材としても注目されています。特に、細胞がナノファイバーの表面で増殖しやすいことから、再生医療にも利用されています。
  3. エネルギー分野:ナノファイバーはバッテリーや燃料電池の電極材料としても利用され、エネルギー密度の向上や充放電特性の改善に貢献しています。
  4. テキスタイル:ナノファイバーを利用した繊維は、軽量で通気性が良く、撥水性や防汚性も向上するため、機能性衣料品や特殊な防護服に応用されています。

まとめ

ナノファイバーは、その独自の物理的および化学的特性から、さまざまな産業分野で革新的な材料として活躍しています。
製造技術の進歩により、ナノファイバーの用途はますます広がり、今後の科学技術や産業の発展において重要な役割を果たすことが期待されています。